コーチング
松山選手マスターズ制覇で改めて考える「コーチング」とは
コーチの「コーチング」についての理解がコーチングを決める。
2021年マスターズ・トーナメントで、松山英樹選手が優勝しました。
松山選手は、トップアスリートでは珍しいコーチをつけない選手として有名でしたが、昨年の後半から、コーチにつけはじめていました。
コーチをつけて初めてのシーズン。その変化がいきなりのマスターズ優勝です。
松山選手が興味深いコメントをインタビューでしていました。
―不振が続いていたが、・・・
いろんな問題はあったと思うが、今年から(目澤秀憲)コーチをつけた。自分ひとりで何がダメとか、フィーリングだけでやっていた部分で、自分が正しいと思い過ぎていた。今は客観的な目を持ってもらいながら、正しい方向に進んでいると思っている。(注1)
客観的に事実を受け取ることで、自己認識し修正していける安心感を手に入れた。
松山選手をサポートするチーム松山には、トレーナー、キャディ、メーカー専属用具担当等々で構成されていたが、技術コーチはいなかった。が、あるきっかけで、目澤秀憲コーチと出会った。
目澤さんとの対話で松山選手が「忘れていた感覚」に気づいた。「言われてみたら“たしかに”と思えるけど、その時はわからなかった」とも言っていました。【注2】
松山選手にとって、必要かもしれないことを客観的に言ってもらえたこと。また、その内容が松山選手の考えにも沿っていた、ということなんでしょう。
そんな会話をしながら、お互いの哲学というべき根本になる考え方が共有されていった結果、松山選手が目澤コーチをつける決断をした。
一緒に意見を出し合い、意思疎通をとることで、今までと違うプレーができた。その裏側は「感情のコントロール」だった。気持ちの浮き沈みがあったとき、周囲に当たり散らしていたが、コーチをつけることで不思議に気持ちが落ち着き、メンタルが 安定していた。
一言で言うと、・・・
コーチの「コーチング」についての理解が、コーチングを受けることを決めた。
スポーツ、ビジネスにかかわらず、「コーチの役割」に関する考え方は、一人ひとりのコーチによって違うものです。
そのコーチが、どのように「コーチング」を理解しているか、
どのように「コーチングの目的」を認識しているかが、
そのコーチが実行する具体的なコーチングを決めます。
目澤氏はあるインタビュー(※2)の中で、コーチの役割やコーチングに対する理解を次のように語っています。
スイング(の指導】というよりは、松山選手の「鏡」になってあげるのが役割かなと思います。
スイングチェッカーと言うよりも、松山選手が実現したいことが実現できるように、橋渡し的な存在になれたらと考えています。それに、松山選手は勝つイメージは持っていると思いますし、勝つ手段も知っています。コーチは選手ではないですから、勝つ手段はわからないところなので、そこをコントロールするつもりはないです。
僕がやるべきことは、トレーナーやキャディといったチームメイトと連動して、チーム松山をより盛り上げる存在となること。そして、その連動した力を松山選手の成功につなげることが一番です。
目澤さんは、自分が理想とするスイングに選手を当てはめる、というコーチングはしないですね。と、いう問いに対して、・・・
そうですね。スイングは人それぞれ違いますから。
「コーチング」に対する理解が、実際のコーチングに影響するという前提に立てば、コーチングをよりよいものに変化させ、進化させるためには、コーチングに対する理解を広げ、深めていきたいと改めて思うインタビューだった。
あなたにとって、「コーチング」とは?
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2021年マスターズ・トーナメントで、松山英樹選手が優勝しました。
松山選手は、トップアスリートでは珍しいコーチをつけない選手として有名でしたが、昨年の後半から、コーチにつけはじめていました。
コーチをつけて初めてのシーズン。その変化がいきなりのマスターズ優勝です。
松山選手が興味深いコメントをインタビューでしていました。
―不振が続いていたが、・・・
いろんな問題はあったと思うが、今年から(目澤秀憲)コーチをつけた。自分ひとりで何がダメとか、フィーリングだけでやっていた部分で、自分が正しいと思い過ぎていた。今は客観的な目を持ってもらいながら、正しい方向に進んでいると思っている。(注1)
客観的に事実を受け取ることで、自己認識し修正していける安心感を手に入れた。
松山選手がコーチをつけると決めた背景
松山選手をサポートするチーム松山には、トレーナー、キャディ、メーカー専属用具担当等々で構成されていたが、技術コーチはいなかった。が、あるきっかけで、目澤秀憲コーチと出会った。
目澤さんとの対話で松山選手が「忘れていた感覚」に気づいた。「言われてみたら“たしかに”と思えるけど、その時はわからなかった」とも言っていました。【注2】
松山選手にとって、必要かもしれないことを客観的に言ってもらえたこと。また、その内容が松山選手の考えにも沿っていた、ということなんでしょう。
そんな会話をしながら、お互いの哲学というべき根本になる考え方が共有されていった結果、松山選手が目澤コーチをつける決断をした。
一緒に意見を出し合い、意思疎通をとることで、今までと違うプレーができた。その裏側は「感情のコントロール」だった。気持ちの浮き沈みがあったとき、周囲に当たり散らしていたが、コーチをつけることで不思議に気持ちが落ち着き、メンタルが 安定していた。
一言で言うと、・・・
コーチの「コーチング」についての理解が、コーチングを受けることを決めた。
そのコーチが、どのように「コーチング」を理解しているか
スポーツ、ビジネスにかかわらず、「コーチの役割」に関する考え方は、一人ひとりのコーチによって違うものです。
そのコーチが、どのように「コーチング」を理解しているか、
どのように「コーチングの目的」を認識しているかが、
そのコーチが実行する具体的なコーチングを決めます。
目澤氏はあるインタビュー(※2)の中で、コーチの役割やコーチングに対する理解を次のように語っています。
スイング(の指導】というよりは、松山選手の「鏡」になってあげるのが役割かなと思います。
スイングチェッカーと言うよりも、松山選手が実現したいことが実現できるように、橋渡し的な存在になれたらと考えています。それに、松山選手は勝つイメージは持っていると思いますし、勝つ手段も知っています。コーチは選手ではないですから、勝つ手段はわからないところなので、そこをコントロールするつもりはないです。
僕がやるべきことは、トレーナーやキャディといったチームメイトと連動して、チーム松山をより盛り上げる存在となること。そして、その連動した力を松山選手の成功につなげることが一番です。
目澤さんは、自分が理想とするスイングに選手を当てはめる、というコーチングはしないですね。と、いう問いに対して、・・・
そうですね。スイングは人それぞれ違いますから。
「コーチング」に対する理解が、実際のコーチングに影響するという前提に立てば、コーチングをよりよいものに変化させ、進化させるためには、コーチングに対する理解を広げ、深めていきたいと改めて思うインタビューだった。
あなたにとって、「コーチング」とは?
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【参考資料】
※1 GDOニュース「『中断中はスマホでゲームしたり』/マスターズ3日目一問一答」 2021年4月11日
※2 ゴルフサプリ編集部「松山英樹のコーチに目澤秀憲『松山英樹が進もうとしている道を照らせる存在になりたい』」 2020年12月22日
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