コーチング
ネガティブケイパビリティとコーチング
「速さ」「効率」だけでは解決しない問題に直面することが多くなってきています。
一般的に、こんな対話場面があったとしましょう。
相手の相談事を聞いていて、「だったら、こうすればいいじゃないか」と咄嗟にアドバイスしたり、「そんなこと、悩む必要なんてないよ」と言ってしまったりしたことありませんか。その言動は「相手のため」のつもりで言っているようで、本当は自分自身が、話にケリをつけたくて言っていることも多いのではないでしょうか。
あなたの発言に対して、相手が「でも・・・」「そうは言うけれど・・・」とまた行ったり来たり、ああでもない、こうでもないやり取りになるとイライラしてしまいませんか?「聴く」ことに耐えられなくなり、終わらせてしまおうと向き合うことを避ける言動が根底にあるかもしれません。
この時、ネガティブケイパビリティが高い人だったら、行ったり来たりする相手の話に、先が見えなくても、いつまで続くのかがわからなくても、いったりきたりしながらついていく事ができます。
わからない不安を受け容れ、正解がない問題に向き合う能力です。
「100%今、ここにあり続ける能力」・・・・ 「ネガティブケイパビリティ」という言葉を生み出した英国の詩人キーツの言葉。
「答のない不確かな事態から逃げずに踏みとどまり未来を拓く力。」
「事実や理屈をせっかちに追求するのではなく、不確かなこと、不思議なこと、不可解なこと、曖昧さの中にいて、俯瞰して模索し続ける能力」
すぐに結論を出したり、判断を下したり、イライラしたり、テーマから逃げ出したり、思考停止したりというようなことを「しないでおく」能力。
「拙速な理解や解決をするのではなく、謎を謎として興味をいだき曖昧さを俯瞰しながら、宙ぶらりんのどうしようもない状態を耐え抜く力。その先に発展的な深い本質が待ち受けていると考える力」=「ネガティブ・ケイパビリティ」という能力こそ、私たちに求められているのかもしれません。
コーチングという対話の中でクライアントと向きあいます。
コーチングという「対話」の中では、既存の発想や考え方をいったん「保留」にします。
「過去のセッション」が「今の目の前の相手」を理解するうえで「先入観」を作り出してしまう恐れがあるからです。クライアントとの関わり方そのものに、「ネガティブ・ケイパビリティ」が求められているともいえます。
十分理解、認識していると思っているクライアントに対しても、少し立ち止まって、・・・
「未来の何が見えていて、何が実は見えていないのか?」
「クライアントAさんについて何を知っていて、何を知らないのか?」
「今日のクライアントAさんはどんな状態?(今の気持ちは?)」
等々、対話を進めていく過程で、「既成の概念や思い込みに当てはめて聴いていないか?」と自問してみる。
わかっているようで意外とできないことですね。
クライアントが話す内容に「違和感」や「懸念」を感じたり、行動変容を起こすことをためらっている「障害」を感じた時に、立ち止まってみる。「わからない」「曖昧」な感覚を寛容して、クライアント自ら「わからなさ」「曖昧」の源を識別していける寄り添い方が求められています。
それは、「既知」と「未知」の境界をふたりでいったり、きたりするような感覚です。
枝廣淳子氏の「答を急がない勇気」の話を聞いて、コーチとして自分なりにつかんだことです。
対話の中で、わからないこと、説明のつかないことに出くわしたとき、その宙ぶらりんな曖昧な感覚にしり込みをしたりしないで、「知らない」「わからない」という事実を受け容れる。そして、すでにある答えや解決策(書物を読んだりして解決策を見つける)にすがりつこうとしたりすることを「しない」という約束をして対話をはじめる。既存の考えや判断を脇において、ふたりでその場にとどまり、よく聴きながら、問いかけ、そのテーマをふたりで一緒に探求していく対話にしようと約束する。
拙速に答えを求めることをせず、あえてその「不確実で曖昧な状態」を受け容れ、その本質が現れるのを待つ能力=「ネガティブ・ケイパビリティ」という能力の存在を知って対話をはじめるのも大切なことのように思えます。
一般的に、こんな対話場面があったとしましょう。
相手の相談事を聞いていて、「だったら、こうすればいいじゃないか」と咄嗟にアドバイスしたり、「そんなこと、悩む必要なんてないよ」と言ってしまったりしたことありませんか。その言動は「相手のため」のつもりで言っているようで、本当は自分自身が、話にケリをつけたくて言っていることも多いのではないでしょうか。
あなたの発言に対して、相手が「でも・・・」「そうは言うけれど・・・」とまた行ったり来たり、ああでもない、こうでもないやり取りになるとイライラしてしまいませんか?「聴く」ことに耐えられなくなり、終わらせてしまおうと向き合うことを避ける言動が根底にあるかもしれません。
この時、ネガティブケイパビリティが高い人だったら、行ったり来たりする相手の話に、先が見えなくても、いつまで続くのかがわからなくても、いったりきたりしながらついていく事ができます。
わからない不安を受け容れ、正解がない問題に向き合う能力です。
ネガティブケイパビリティとは
「100%今、ここにあり続ける能力」・・・・ 「ネガティブケイパビリティ」という言葉を生み出した英国の詩人キーツの言葉。
「答のない不確かな事態から逃げずに踏みとどまり未来を拓く力。」
「事実や理屈をせっかちに追求するのではなく、不確かなこと、不思議なこと、不可解なこと、曖昧さの中にいて、俯瞰して模索し続ける能力」
すぐに結論を出したり、判断を下したり、イライラしたり、テーマから逃げ出したり、思考停止したりというようなことを「しないでおく」能力。
「拙速な理解や解決をするのではなく、謎を謎として興味をいだき曖昧さを俯瞰しながら、宙ぶらりんのどうしようもない状態を耐え抜く力。その先に発展的な深い本質が待ち受けていると考える力」=「ネガティブ・ケイパビリティ」という能力こそ、私たちに求められているのかもしれません。
「ネガティブケイパビリティ」が必要とされる対話とは
コーチングという対話の中でクライアントと向きあいます。
コーチングという「対話」の中では、既存の発想や考え方をいったん「保留」にします。
「過去のセッション」が「今の目の前の相手」を理解するうえで「先入観」を作り出してしまう恐れがあるからです。クライアントとの関わり方そのものに、「ネガティブ・ケイパビリティ」が求められているともいえます。
十分理解、認識していると思っているクライアントに対しても、少し立ち止まって、・・・
「未来の何が見えていて、何が実は見えていないのか?」
「クライアントAさんについて何を知っていて、何を知らないのか?」
「今日のクライアントAさんはどんな状態?(今の気持ちは?)」
等々、対話を進めていく過程で、「既成の概念や思い込みに当てはめて聴いていないか?」と自問してみる。
わかっているようで意外とできないことですね。
クライアントが話す内容に「違和感」や「懸念」を感じたり、行動変容を起こすことをためらっている「障害」を感じた時に、立ち止まってみる。「わからない」「曖昧」な感覚を寛容して、クライアント自ら「わからなさ」「曖昧」の源を識別していける寄り添い方が求められています。
それは、「既知」と「未知」の境界をふたりでいったり、きたりするような感覚です。
コーチングという対話の中で大切にしていきたい事
枝廣淳子氏の「答を急がない勇気」の話を聞いて、コーチとして自分なりにつかんだことです。
対話の中で、わからないこと、説明のつかないことに出くわしたとき、その宙ぶらりんな曖昧な感覚にしり込みをしたりしないで、「知らない」「わからない」という事実を受け容れる。そして、すでにある答えや解決策(書物を読んだりして解決策を見つける)にすがりつこうとしたりすることを「しない」という約束をして対話をはじめる。既存の考えや判断を脇において、ふたりでその場にとどまり、よく聴きながら、問いかけ、そのテーマをふたりで一緒に探求していく対話にしようと約束する。
拙速に答えを求めることをせず、あえてその「不確実で曖昧な状態」を受け容れ、その本質が現れるのを待つ能力=「ネガティブ・ケイパビリティ」という能力の存在を知って対話をはじめるのも大切なことのように思えます。
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