京都新洗組(鍵山掃除道)
その雑巾、どんな絞り方しますか?

目的は鍵山秀三郎相談役に直々に「掃除」を教えてもらうためであった。
早朝の本社のトイレ掃除実習。参加者は私と仲間6人。
私の班のリーダーは鍵山相談役であった。私以外にあと一人だけの掃除実習。
鍵山相談役はこの日はすこぶるごきげんでした。
道具の使い方の説明を受けたあと、掃除実習の場面で雑巾を絞る機会がありました。
その様子を見ていた相談役は笑顔で私に話してくれました。
「戸田さん、ずいぶん負荷のかけた搾り方をしますね(笑い)。戸田さんは 周囲の人に負荷をかけた生き方をしていませんか?(笑)」
「どきっ!!!」
そのとおり!!
その瞬間、従業員に押し付け、指示・命令的な関わり方をしている自分の姿が浮かび上がってきた。
こういうふうに肩・肘・手首と使って絞ると一気に負荷をかけずに絞り切れますよ。
こういう所作が自然にできていくようになると、生き方が変わっていきます・・。
瞬時に射抜かれた感じだった。
力をかけずに雑巾はみごとに絞られた。
トイレ掃除がすんだあと、便器・壁・床をホースで洗い流しているときにも 笑顔で話かけてもらった言葉です。
対象物と距離をあけて水をかけると、とばしるがかかります。
それは人に迷惑をかけている。と、いうことです。
便器・壁・床にホースを近づけて水をかけてください。
特に壁に水を流す時は横にすべらしていくようにかけてください。
とばしるをかけない。人に迷惑をかけない生き方の小さな実践です。
心に浸みこんでいく言葉だった。
掃除のやり方を観れば、
その人自身の人に対する関わり方を垣間見ることができる。